国民年金045 遺族基礎年金の受給資格期間の特例

(1)はじめに
①遺族基礎年金、寡婦年金、死亡一時金と、
 遺族に対する国民年金の制度について書いてきました。
 遺族基礎年金に戻り、以前にもふれた受給資格期間について細かい部分を書いていきます。

②受給資格期間について改めて書くにあたり、
 遺族基礎年金の、死亡した方の要件の復習
をしましょう。
 遺族基礎年金は、被保険者等が以下の時期に死亡したときに支給されます。
 ⓐ国民年金の加入中に死亡
 ⓑ国民年金にかつて加入しており(死亡時は非加入)、
  日本国に在住の、60歳~64歳の間に死亡
 ⓒ老齢基礎年金を受給中に死亡
  ただし、受給資格期間が25年(300月)以上あることが必要。
 ⓓ老齢基礎年金の受給資格者である間に死亡したとき
  (60歳以上で、受給資格期間が25年(300月)以上あることが必要)

 ※ⓒとⓓは、死亡時に受給しているか否かの違いです。

③ⓐⓑについては、保険料納付要件がありました。すなわち、
 死亡日の「前日」において、
 死亡月の「前々月まで」の、保険料を納付すべき期間のうち、
 「2/3以上の」保険料納付済期間と保険料免除期間があること。
 または、 
 65歳前の死亡の場合で、直近の1年間(12月)で、
 保険料の滞納がない(納付済か免除のいずれかだった)
こと。


④今回書く受給資格期間は、ⓒⓓについての要件です。
 受給資格期間は、
 原則として、保険料納付済期間+保険料免除期間です。
 老齢年金(老齢基礎年金、老齢厚生年金)では10年(120月)ですが、
 遺族年金(遺族基礎年金、遺族厚生年金)では25年(300月)です。
 従来、老齢年金も25年でしたが、無年金状態を防ぐために平成29年8月から10年になりました。
 遺族年金は、従来から変わらず25年です。
 25年(300月)ない場合は、
 合算対象期間(カラ期間)があれば合算して25年あるか判定します。

 
 以上を踏まえて、受給資格期間の特例について書いていきます。
 いずれも、25年なくても受給資格期間を満たすものです。

※詳細は、最後にリンクを貼っておきます

(2)受給資格期間の特例
①昭和5年4/1以前に生まれた方の特例
 保険料納付済期間+免除期間+合算対象期間の合計が、以下の期間で受給資格期間を満たします。
大正15年4/2~昭和2年4/1生まれ 21年(252月)
 昭和2年4/2~昭和3年4/1生まれ  22年(264月)
 昭和3年4/2~昭和4年4/1生まれ  23年(276月)
 昭和4年4/2~昭和5年4/1生まれ  24年(288月)
 

②厚生年金保険の中高齢の特例・第3種被保険者の期間の特例

 昭和26年4/1以前に生まれた方は、
 40歳以降(女子や坑内員・船員は35歳以降)の、厚生年金保険の加入期間が、
 以下の期間で受給資格期間を満たします (共済組合の組合員期間も合算されません)。

 昭和22年4/1以前の生まれ       15年(180月)
 昭和22年4/2~昭和23年4/1生まれ  16年(192月)
 昭和23年4/2~昭和24年4/1生まれ  17年(204月)
 昭和24年4/2~昭和25年4/1生まれ  18年(216月)
 昭和25年4/2~昭和26年4/1生まれ  19年(228月)
※厚生年金保険の中高齢の特例は、以前、老齢厚生年金の加給年金額でも登場しました。
 (最後にリンクを貼っておきます。)
 
③厚生年金保険の加入期間の特例
 昭和31年4/1以前に生まれた方は、厚生年金保険の加入期間が、
 以下の期間で受給資格期間を満たします (共済組合の組合員期間も合算できます)。
 昭和27年4/1以前の生まれ       20年(240月)
 昭和27年4/2~昭和28年4/1生まれ  21年(252月)
 昭和28年4/2~昭和29年4/1生まれ  22年(264月)
 昭和29年4/2~昭和30年4/1生まれ  23年(276月)
 昭和30年4/2~昭和31年4/1生まれ  24年(288月)

厚生年金保険の第3種被保険者の期間の計算の特例
 坑内員・船員の被保険者期間は、
  昭和61年3月までの期間は、実月数に4/3をかけた数
  昭和61年4月~平成3年3月までの期間は、実月数に6/5をかけた数とします。

今回はここまでにします。
次回は、事実婚の扱いです。


お読みいただきありがとうございました。

※遺族基礎年金の死亡した方の要件 国民年金032
※合算対象期間 国民年金015
※中高齢の特例 厚生年金020
 


 
 

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