国民年金044 死亡一時金②支給額・支給されないケース

(1)はじめに 死亡一時金の復習
①死亡一時金は、遺族基礎年金の支給を受けられない遺族に支給されるものです。

寡婦年金も同様ですが、寡婦年金は妻のみであるのに比べ、
死亡一時金は、広い範囲の遺族を対象にしています。
②死亡一時金は、掛け捨て防止の側面があります。
 死亡した方が老齢基礎年金や障害基礎年金を受けていなかったときに、
 納付した保険料の掛け捨てをなるべくないように、遺族の方に支給されるものです。
③国民年金の第1号被保険者期間独自の制度です。
 第2号被保険者期間と違い、基礎年金部分しか支給されず、
 第3号被保険者期間と違い、保険料が掛け捨てになってしまうことがあります。
 死亡一時金は、第1号被保険者期間が対象です。
④死亡一時金の要件
 ⓐ第1号被保険者として、保険料を36月以上納付したこと。

  一部免除の期間は、残りを納付した期間について、 
  1/4免除期間の納付月数 3/4をかけた数をたす。
  半額免除期間の納付月数 1/2をかけた数をたす。
  3/4免除期間の納付月数 1/4をかけた数をたす。
 ⓑ老齢基礎年金・障害基礎年金を受けていないこと
 ⓒ遺族は、配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹。
 ⓓ遺族がいずれも遺族基礎年金を実際に受けていないこと。

  遺族基礎年金が支給停止のときは、死亡一時金が支給されます。
 ⓔ死亡した方と、生計が同じだったこと(生計同一要件)。
  生計維持要件と違い、収入要件はありません。
 ※詳細は、最後にリンクを貼っておきます。


今回は、死亡一時金の支給額、支給されないケースについてです。

(2)死亡一時金の支給額
①年金ではなく、一時金です。一度支給して支給は終了します。
 (1)④ⓐで算出した、第1号被保険者としての納付月数に応じた額です。
 36月~179月(3年以上15年未満)   12万円
 180月~239月(15年以上20年未満) 14万5000円
 240月~299月(20年以上25年未満) 17万円
 300月~359月(25年以上30年未満) 22万円 
 360月~419月(30年以上35年未満) 27万円
 420月以上(35年以上)        32万円

②死亡した方が、付加保険料を3年(36月)以上納付していた場合、
 8500円(一律)が加算されます。掛け捨て防止のためのものです。

(3)死亡一時金が支給されないケース
①遺族基礎年金を受けることができる遺族がいるとき。

 具体的には、子のある配偶者、および子がいるときです。
 ただし、死亡月に遺族基礎年金の受給権が消滅したときを除く。
 (死亡一時金が支給されます)
 具体的には、死亡月に子が18歳到達年度末(3/31)に到達したときなど。
②死亡当時に胎児だった子が出生し、遺族基礎年金を受けられるようになったとき。
 ただし、死亡月に出生した子が死亡したときを除く(死亡一時金支給)。
③寡婦年金を受給することにしたとき
 寡婦年金と死亡一時金の、両方の要件を満たすことがあります。

例えば、子のない妻は、両方の要件を満たす可能性があります。
 この場合、選択により、どちらか1つのみ受給できます。
 寡婦年金を選択した場合、死亡一時金は支給されません。

支給額自体は、寡婦年金の方が高額のケースが多いですが、
遺族厚生年金との関係で、
 寡婦年金は遺族厚生年金のどちらか1つしか受給できませんが、
 死亡一時金は遺族厚生年金と両方受給できますので、死亡一時金を選んだ方がいいケースもあります。

④死亡日の翌日から2年が経過したとき。

 死亡一時金は、2年の時効にかかります。

今回はここまでにします。
次回は、遺族基礎年金に戻り、25年の被保険者期間の特例について書いていきます。

お読みいただきありがとうございました。

※前回の記事 死亡一時金の性質と要件 国民年金043
※寡婦年金 国民年金042

コメント

タイトルとURLをコピーしました