国民年金019 老齢基礎年金の支給の繰上げ

 今回は、老齢基礎年金の支給の繰上げです。

 本来、老齢基礎年金は65歳から支給されますが、60歳に達したら(誕生日の前日から)、65歳未満の間(誕生日の前々日まで)、支給の繰上げを請求することができます。
 ただし、一定率が減額されます。

(1)繰上げ請求できる要件
 ①60歳到達(誕生日の前日) ~ 65歳未満(誕生日の前々日まで)の間
 ②請求日の前日において、受給資格期間(10年)を満たしている。
 ③任意加入被保険者でないこと

(2)減額率
 ①昭和37年4/2以降に生まれた方
  0.4% × 繰上げ請求をした月65歳に達する月(誕生日の前日の月)の前月までの月数
 ②昭和37年4/1までに生まれた方
  0.5% × 繰上げ請求をした月65歳に達する月(誕生日の前日の月)の前月までの月数

 たとえば、63歳に達した月(7月)に、繰上げ請求をしたとしましょう。
 63歳に達した月(7月)~65歳に達する月の前月(2年後の6月)は、24か月ですので、
①昭和37年4/2以降に生まれた方
  0.4% × 24月 =9.6%減額(90.4%支給)その年の年金額が79万円なら、714,160円。
 ②昭和37年4/1までに生まれた方
  0.5% × 24月 = 12%減額(88%支給)その年の年金額が79万円なら、695,200円。

(3)繰上げ請求のメリット
 ①早く受給できる。
 ②受給開始後、早期に死亡した場合、生涯の受給総額が、65歳に受給を開始した場合よりも多い

(4)繰上げ請求のデメリット
 ①減額率は生涯同じです。生涯、年金は減額されます。
 ②付加年金も同率で減額されます。
 ③繰上げ請求は、取消や変更ができません
 ④長生きするほど、生涯の受給総額が、65歳に受給を開始した場合よりも少なくなる。
 ⑤年金記録上「65歳に到達した」扱いになり、年金額の計算式が確定するので、
  (ⅰ)国民年金の任意加入ができない。
  (ⅱ)追納できない。
  (ⅲ)寡婦年金を受給できない(寡婦年金は後日書きます)。
  (ⅳ)遺族厚生年金をうけられるようになっても、65歳になるまで併給できない
   (老齢基礎年金と選択。65歳になったら併給できます。詳細は後日書きます)
 ⑥老齢厚生年金同時に繰上げ請求しないといけない(老齢厚生年金も減額)。
 ⑦障害基礎年金の要件を満たしても、受給できない。
  (厚生年金保険の被保険者である場合を除く。詳細は後日書きます)

(5)その他
 振替加算(国民年金013を参照)は、65歳以降に支給されるものですので、繰上げの対象外です。65歳にならないと支給されません。減額もされません。

今回はここまでにします。
60歳になったら繰上げ請求できること、メリット①②デメリット①②③④を知っておいてください。⑤⑥⑦は後日、該当箇所でまた触れます。
次回は、老齢基礎年金の支給の繰り下げです。

お読みいただきありがとうございました。

 
 

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