国民年金011 2種類ある老齢基礎年金の満額

令和5年度の老齢基礎年金の満額(40年間すべて納付した場合)は、
65歳年度~67歳年度 795,000円
68歳年度以降     792,600円
 です。
実は制度上、老齢基礎年金の満額は2種類あるのです。

そもそも老齢基礎年金の満額は、
780,900円 × 改定率
の計算式で算出されます。
(780,900円は、制度改正がなされた、平成16年度の満額です)
(68歳年度以降は、正確には基準年度以降改定率といいますが、便宜上、改定率で統一します)

そして、65歳~67歳の年度の方(新規裁定者といいます)と、68歳年度以降の方(既裁定者といいます)とでは、改定率が異なります。

65歳~67歳年度(新規裁定者) 
前年度改定率 × 名目手取賃金変動率 × 調整率 × 特別調整率。
 (令和5年度は、0.996 × 1.028 × 0.997 × 0.997 ≒1.018
  780,900円×1.018≒795,000円)
68歳年度以降(既裁定者)   

前年度改定率 × 物価変動率 × 調整率 × 特別調整率。
 (令和5年度は、0.996 × 1.019 × 0.997 × 0.997 ≒1.015
780,900円×1.015≒792,600円)
名目手取り賃金変動率か、物価変動率かの違いです。
生活の中心就労か消費か」を、68歳で分けているイメージです。

以上が原則で、名目手取り賃金変動率は、物価変動率よりも上昇率が高いのが通常です。

そして、「名目手取り賃金変動率が、物価変動率よりも上昇率がよりも低いときは、名目手取り賃金変動率に一本化する」という、例外ルールがあり、
ずっと、名目手取り賃金変動率が、物価変動率よりも上昇率が低い状態が続いており、改定率が一本化されていました。 

そして令和5年度、本来の、名目手取り賃金変動率が、 物価変動率よりも上昇率が高い状態になったので、満額が2種類あるという、本来の原則形になったというわけです。

※名目手取り賃金変動率、物価変動率、調整率(マクロ経済スライド)、特別調整率(キャリーオーバー)の細かい計算は、大変複雑なので、今回は割愛させていただきます。

今回はここまでにします。
次回は、免除期間が、年金額にどのように影響するかについてです。

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