厚生年金059 老齢厚生年金にかかる税金②

(1)はじめに 前回のまとめ
①老齢厚生年金や老齢基礎年金等の老齢年金は「雑所得」として所得税がかかり
 支給に際して、所得税が天引きされます(源泉徴収)。
所得税の額の算出には、次の3つのステップがあります。
 ⓐ収入-必要経費=所得
  老齢年金では、
  収入は年金額、
  必要経費は公的年金等控除、
  所得は年金所得、が相当します。
  年金額-公的年金等控除=年金所得 ということです。

 ⓑ所得-各種の所得控除=課税所得
  各種の所得控除は、
  ・社会保険料控除
  ・基礎控除
  ・配偶者控除
  ・扶養控除
  ・障害者控除
  ・寡婦控除 
  ・ひとり親控除 などです。
  年金所得から、これら各種の所得控除を引いたものが、課税所得です。
  ただし、
  「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」
  (簡単に「扶養親族等申告書」とよばれます)
  を提出しないと、
  社会保険料控除と基礎控除しか控除されません。

 ⓒ課税所得×税率=所得税。
  老齢年金の税率は、5.105%です。
  老齢年金の所得税は、源泉徴収(天引き)されます。

③年金収入額が108万円(65歳以降は158万円)未満の方は非課税です。
よって、老齢基礎年金のみの方は、非課税です。
「扶養親族等申告書」の提出は不要です。


今回は、(2)で公的年金等控除(3)で各種の所得控除について書いていきます。

(2)公的年金等控除(令和5年度)
 令和5年度の公的年金等控除額は、下の表のとおりです。

 多くの方が、年金以外の所得額は「~1000万円以下」と思われます。
 例えば、
 63歳で、老齢基礎年金と老齢厚生年金の合計が200万円とすると、
 公的年金等控除額は、200万円 × 25% +27.5万円 =77.5万円。
 年金所得は、200万円 -77.5万円 =125.5万円 となります。

(3)各種の所得控除
社会保険料控除と基礎控除 納税対象者全員 
 控除額は、
 65歳未満 年金月額×25%+65,000円(最低90,000円/月)
 65歳以上 年金月額×25%+65,000円(最低135,000円/月)
配偶者控除 合計所得額が95万円以下等の配偶者がいるとき
 控除額は、32,500円/月(配偶者が70歳以上なら40,000円)
扶養控除 合計所得額が48万円以下の16歳以上の扶養親族がいるとき
 控除額は、
 特定扶養親族(19歳~22歳)控除 ひとり52,500円/月
 老人扶養親族(70歳以上)控除 ひとり40,000円/月
 それ以外の16歳以上の扶養控除 ひとり32,500円/月
障害者控除 本人、対象配偶者、扶養控除について。
 普通障害者控除 ひとり22,500円/月
 特別障害者控除 ひとり35000円/月
 同居特別障害者控除 ひとり62,500円/月
ひとり親控除 単身で、合計所得500万円以下の、子を扶養する人
 控除額は、30,000円/月
寡婦控除 現在単身で、合計所得500万円以下の方で、
 ⓐ夫と死別・離別して、子以外の親族を扶養する方、または、
 ⓑ夫と死別して、扶養親族がいない方。
 控除額は、22,500円/月。

今回はここまでにします。
次回、もう一回、老齢厚生年金にかかる税金を書いて、
いったん、老齢厚生年金を締めくくりたいと思います。

お読みいただきありがとうございました。

 
 
 

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