厚生年金054 60歳台前半の老齢厚生年金の請求手続き

(1)はじめに 60歳台前半の老齢厚生年金の復習
現制度では老齢厚生年金の支給開始年齢は65歳ですが、
 旧厚生年金の老齢年金の支給開始年齢は60歳でした。
 そのため、新旧制度の調整を図り、
 昭和36年4/1以前の生まれの方
 (第1号厚生年金被保険者期間がある女子は昭和41年4/1以前の生まれの方)で、
 厚生年金保険の被保険者期間が1年以上ある方は、
 生年月日に応じて、60歳~64歳から老齢厚生年金を受けることができます。
 これを「60歳台前半の老齢厚生年金」(または「特別支給の老齢厚生年金」)といいます。
 65歳に到達すると、60歳台前半の老齢厚生年金の受給権は消滅し、(本来の)老齢厚生年金の受給権が発生します。


②そして、60歳~64歳の支給開始年齢に到達する3か月前に、各人の年金加入記録が印字された「年金請求書(国民年金・厚生年金保険老齢給付)」が事前送付されます(以下「年金請求書」と呼ぶ)。
 この「年金請求書」に所定事項を記入して提出します。
 受給資格期間を満たさない等の理由で「年金請求書」が送付されない場合は、年金加入記録の印字がない、年金事務所備付けの年金請求書(101号様式)を用いて請求します。
(※60歳台前半の老齢厚生年金、老齢厚生年金等の請求のアウトラインについては、最後にリンクを貼っておきます)

(2)60歳台前半の老齢厚生年金の請求手続き
①受給要件を満たす方は「年金請求書」について、
 加入記録を確認し、所定事項を記入して、提出
します。
 主な添付書類は以下の通りです。
 ⓐ・年金手帳
  ・基礎年金番号通知書
  ・個人番号が分かるもの(マイナンバーカード、個人番号通知書等)

  のいずれか
 ⓑ雇用保険被保険者証の写し(状況による)
 ⓒ配偶者年金手帳または基礎年金番号通知書
 ⓓ戸籍謄本または戸籍抄本
 ⓔ住民票の写し
  (加給年金や振替加算の対象者は世帯全員のもの)
 ⓕ年金振込を希望する預貯金通帳等(または写し)
  (金融機関の証明がある場合や公金受取口座を使う場合は不要)
 ⓖ本人所得証明書(振替加算の対象者)
 ⓗ配偶者所得証明書(加給年金の対象者)
 ⓘ合算対象期間を証明する書類(対象者)
 ただし、個人番号(マイナンバー)の提供により、ⓔⓖⓗの添付は省略できることがあります。
 (年金事務所に確認するといいでしょう)

繰上げ支給の請求をするとき
 60歳到達時~各支給開始年齢に達する前まで、繰上げ支給の請求ができます。
 老齢基礎年金と同時に請求しないといけません。
 「特別支給の老齢厚生年金受給権者 老齢基礎年金繰上げ請求書」を、
 「年金請求書」等に添付して請求します。

③65歳到達時
 60歳台前半の老齢厚生年金の受給権は、65歳到達時に消滅し、
 老齢厚生年金と老齢基礎年金の受給権が発生し、あらためて年金の請求手続きを行います。

 各種別ごとに実施機関から「年金請求書」(65歳到達時)が送付され、必要事項を記入して返送します。日本年金機構からのものは、ハガキ形式のものです。
 すでに受給権はあるので、60歳台前半の老齢厚生年金の受給の際の「年金請求書」(事前送付用)よりも簡易なものです。
 65歳到達月の末日までに返送します。

(3)老齢基礎年金・老齢基礎年金の繰下げ支給を希望するとき
①60歳台前半の老齢厚生年金の繰下げはできません。
65歳到達後に、老齢基礎年金・(本来の)老齢厚生年金の支給が始まる際
 前述のハガキ形式の年金請求書が送付されますが、
 「老齢基礎年金のみ繰下げ希望」欄と
 「老齢厚生年金のみ繰下げ希望」欄があり、
  どちらか一方にマルをつける仕組みになっています。
 ⓐ繰下げを希望しないとき
  どちらにもマルをつけずに返送します。
 ⓑどちらか一方の繰下げを希望するとき
  その一方にマルをつけて返送します。
 ⓒ両方の繰下げを希望するとき
  その時点でハガキを返送しません。 

今回はここまでにします。

次回は、65歳到達時に受給権が発生する方の年金請求手続きです。

お読みいただきありがとうございました。

※60歳台前半の老齢厚生年金 厚生年金016 厚生年金017
※前回の記事(年金請求手続)  厚生年金053
 

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