厚生年金030 老齢厚生年金の繰下げ支給①

 今回から、老齢厚生年金の繰下げ支給について書いていきます。

(1)前提
60歳台前半の老齢厚生年金は、繰下げ支給の申出ができません。65歳到達時には消滅する時限的なものだからです。
※繰上げ支給は、60歳台前半の老齢厚生年金でもできました。違いに注意してください。
老齢厚生年金老齢基礎年金は、別々に繰下げ支給の申出ができます
※繰上げ支給は、同時に繰上げ支給の請求をします。違いに注意してください。

①②より、今回からの繰下げ支給は、もっぱら (65歳から支給される本来の) 老齢厚生年金のはなしとなります。
(※国民年金の老齢基礎年金の繰下げ支給については、最後にリンクを貼っておきます)

(2)要件
老齢厚生年金の受給権があること。
 ⓐ65歳以上。
 ⓑ受給資格期間(10年以上)を満たす。
 ⓒ厚生年金保険の被保険者期間がある(1月あればよい)。
  ※60歳台前半の老齢厚生年金は1年(12月)必要でした。
66歳到達時(誕生日の前日)まで老齢厚生年金の支給の請求(裁定請求)をしていないこと。
 (65歳到達の後に受給権を取得したときは、受給権取得日から1年経過する前まで、裁定請求していないこと)
65歳到達まで (老齢厚生年金の取得時まで)「他の年金給付」の受給権者でなかったこと。
66歳到達まで (老齢厚生年金の取得から1年経過するまで)「他の年金給付」の受給権者になっていないこと。
③④の「他の年金給付」とは、
老齢基礎年金・付加年金障害基礎年金、その他退職年金」を除きます
(「老齢基礎年金・付加年金障害基礎年金、その他退職年金」については、受給権を有していても、繰下げ支給の申出はできる)

(3)繰下げ支給の申出
昭和27年 (1952年)4/2以降の生まれ 75歳到達時まで
 昭和27年 (1952年)4/1までの生まれ 70歳到達時まで
66歳到達日 (老齢厚生年金の受給権取得から1年たった日) の後に、
 以下のことがあったときは、
 以下のときに繰下げ支給の申出があったとみなされます
75歳到達(老齢厚生年金の受給権取得から10年たつ)前に「他の年金給付」の受給権者になったとき
:「他の年金給付」の支給事由が生じたとき申出したとみなす
 (例:遺族厚生年金の受給権者になったときは、その親族の死亡日)
ⓑⓐ以外で、繰下げ支給の申出をせずに、75歳に到達した後(老齢厚生年金の受給権取得から10年たったとき
75歳到達時(受給権取得から10年たった日)に申出したとみなす
ただし、昭和27年 (1952年)4/1までの生まれは、70歳到達時に繰下げ支給の申出があったとみなします。

(4)繰下げ支給による増額率
(65歳到達(受給権取得)月 ~ 繰下げ支給の申出前月まで月数0.7%
です。
 例えば、65歳到達時に受給権取得したとき、
 68歳到達時 (3年(36月)後) に申出:36月×0.7%=25.2%
 昭和27年4/2以降の生まれ 120月が上限(65歳~75歳前までの10年(120月)
 昭和27年4/1までの生まれ 60月が上限(65歳~70歳前までの5年(60月)

今回はここまでにします。
今回は基本事項です。
次回以降は特例を書いていきます。

お読みいただきありがとうございました。

※国民年金の老齢基礎年金の繰下げ支給 国民年金019
 

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