厚生年金020 中高齢者の特例

(1)60歳台前半の老齢厚生年金は、
定額部分 + 報酬比例部分 (+加給年金額) 
で構成されるものでした。
 そして、定額部分は、
1,657円(または1,652円) × 乗率 × 厚生年金保険の被保険者期間 (月数) 
でした。

この中で、厚生年金保険の被保険者期間について、お伝えしなければならないことが出てきました。
【中高齢者の特例】です。
結論から書くと、
「中高齢者の特例に該当する方は、厚生年金保険の被保険者期間が20年未満であっても、20年(240月)とする」
どういうことか。以下、書いていきます。

(2)中高齢者の特例
 旧厚生年金保険では、老齢年金の支給開始年齢が、男子は60歳、女子・坑内員や船員は55歳でした。そして、受給資格期間は20年でした。
 それゆえに、、中高齢 (男子40歳以降、女子・坑内員・船員は35歳以降) で、旧厚生年金保険の被保険者になった場合、60歳や55歳で受給資格期間を満たすのが困難なケースが発生します。そのために、被保険者期間が15年以上あれば、旧厚生年金の老齢年金の受給資格期間を満たすものとする特例がありました。
 この制度を引き継ぎ、昭和61年4/1に35歳以上の方について、第1号厚生年金保険の被保険者(民間事業所の労働者)の期間が、以下の期間以上であれば、被保険者期間が20年 (240月)あるものとみなされています(【中高齢者の特例】)。

男子40歳以上女子・坑内員・船員35歳以上の、
第1号厚生年金保険の被保険者の期間が、
・昭和15年4/2~22年4/1の生まれ 15年以上
・昭和22年4/2~23年4/1の生まれ 16年以上
・昭和23年4/2~24年4/1の生まれ 17年以上
・昭和24年4/2~25年4/1の生まれ 18年以上
・昭和25年4/2~26年4/1の生まれ 19年以上
あれば、20年 (240月)とみなす。

(ただし、第1号厚生年金保険の被保険者期間のうち、一定期間は船員任意継続被保険者や第4種被保険者以外でないといけない等の条件があります)

以上により、60歳台前半の老齢厚生年金の定額部分について、上記の条件を満たすときは、
被保険者期間が20年未満未満でも、20年として計算されます。

(3)この中高齢者の特例は、遺族年金(基礎年金・厚生年金)の際にも登場します。遺族年金において、受給資格期間が要求されることがあるからです。
 旧厚生年金の受給資格期間が20年だったことが引き継がれて、中高齢者の特例によって厚生年金保険の被保険者期間が20年となれば、遺族年金の受給資格期間を満たすことになります。
 くわしくは、遺族年金のところで書いていきます。他にも特例があるので、あわせて書いていきます。
 中高齢者の特例は、今後多く出てきます。

今回はここまでにします。

次回から、報酬比例部分について書いていきます。
報酬比例部分は、60歳台前半の老齢厚生年金にとどまらず、厚生年金の全般においてとても重要です。分量も多いですが、1つ1つ、コンパクトに書いていきます。

お読みいただきありがとうございました。

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