厚生年金018 60歳台前半の老齢厚生年金③支給開始年齢の特例

(1)60歳台前半の老齢厚生年金の支給開始年齢は、前回の記事で書きました。
 表をふたたび載せておきます。

 今回は、この表を基本軸にして、特例について書いていきます。

(1)障害者・長期加入者の特例
 退職者(被保険者でない方)で、
障害等級3級以上の障害者、または、
1つの種別での被保険者期間が44年(528月)以上の方は、
報酬比例部分の支給開始になったら、定額部分も支給されます。
 例えば、昭和30年1/1生まれの男性は、
本来は、報酬比例部分が61歳から支給、定額部分の支給はありませんが、
①または②に該当するときは、61歳から、報酬比例部分に加え、定額部分も支給されます。

①は、請求が必要です。請求によって定額部分が発生します。
ただし、次の場合は、請求があったものとみなされます。
 ⓐ老齢厚生年金の受給権者で、被保険者でない方が、
  障害厚生年金等の受給権者になったとき。
 ⓑ障害厚生年金等の受給権者が、
  老齢厚生年金の被保険者でない受給権者となったとき。
 ⓒ老齢厚生年金かつ障害厚生年金等の受給権者が、
  厚生年金保険の被保険者でなくなったとき。
 (※詳細は、障害厚生年金のところで、後日書きます)
なお、被保険者になったら、定額部分は支給停止となります。

②は、記録があるため、請求は不要です。異なる種別の期間の通算はありません

(2)特定警察職員・特定消防職員の特例
 60歳に達したときに、警部以下の階級の警察官、または消防司令以下の階級の消防官として、20年以上勤務の場合(現場勤務が長かった方)は、以下のような支給開始になります。
~昭和22.4/1 定額部分60歳、報酬比例部分60歳
 昭和22.4/2~24.4/1 定額部分61歳、報酬比例部分60歳
 昭和24.4/2~26.4/1 定額部分62歳、報酬比例部分60歳
 昭和26.4/2~28.4/1 定額部分63歳、報酬比例部分60歳
 昭和28.4/2~30.4/1 定額部分64歳、報酬比例部分60歳
 昭和30.4/2~34.4/1 定額部分なし、報酬比例部分60歳
 昭和34.4/2~36.4/1 定額部分なし、報酬比例部分61歳
 昭和36.4/2~38.4/1 定額部分なし、報酬比例部分62歳
 昭和38.4/2~40.4/1 定額部分なし、報酬比例部分63歳
 昭和40.4/2~42.4/1 定額部分なし、報酬比例部分64歳
 昭和42.4/2以降生まれは、60歳台前半の老齢厚生年金は支給なし。65歳から老齢基礎年金や老齢厚生年金などが支給されます。

(3)坑内員や船員の特例
 坑内員や船員として、15年以上勤務された方については、以下の通り、報酬比例部分と定額部分がセットで支給されます。
~昭和21.4/1 定額部分55歳、報酬比例部分55歳
 昭和21.4/2~23.4/1 定額部分56歳、報酬比例部分56歳
 昭和23.4/2~25.4/1 定額部分57歳、報酬比例部分57歳
 昭和25.4/2~27.4/1 定額部分58歳、報酬比例部分58歳
 昭和27.4/2~29.4/1 定額部分59歳、報酬比例部分59歳
 昭和29.4/2~33.4/1 定額部分60歳、報酬比例部分60歳
 昭和33.4/2~35.4/1 定額部分61歳、報酬比例部分61歳
 昭和35.4/2~37.4/1 定額部分62歳、報酬比例部分62歳
 昭和37.4/2~39.4/1 定額部分63歳、報酬比例部分63歳
 昭和39.4/2~41.4/1 定額部分64歳、報酬比例部分64歳
 昭和36.4/2以降生まれは、60歳台前半の老齢厚生年金は支給なし。65歳から老齢基礎年金や老齢厚生年金などが支給されます。

今回はここまでにします。
細かい話ですが、(1)障害者と長期加入者の特例は知っておいてください。

次回は、定額部分について書いていきます。

お読みいただきありがとうございました。

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