厚生年金010 標準報酬月額③ 復習と補足事項

(1)標準報酬月額・報酬月額の復習
 標準報酬月額は、報酬月額を32等級に区分したもので、厚生年金保険の保険料や年金などの給付額を決めるためのものです。
 報酬月額は、①資格取得時決定 (適用事業所への入社時など)、②定時決定 (毎年7月)、③随時改定 (固定部分に大幅な変更があったとき)、④産前産後休業等終了時改定・育児休業等終了時改定 (復職時) などの機会に決定変更されます。
※前回の記事は、最後にリンクを貼っておきます。

 では、以下、補足事項について書いていきます。

(2)定時決定が行われないとき
6/1~7/1の間に資格取得したとき (直前に資格取得時決定をしているため)
6月~9月の間に、随時改定、産前産後休業等終了時改定・育児休業等終了時改定が行われるとき (定時決定が無意味なため)

(3)保険者算定
 厚生年金保険の被保険者の報酬月額について、
算出が困難なとき、
②算出した額が著しく不当なときは、
保険者 (政府)が報酬月額を算出して (保険者算定)、標準報酬月額が決定されます。
例えば、
定時決定において、4月~6月の報酬支払基礎日数が、いずれの月も17日未満のとき。
・年間の繁忙期のサイクルにより、4月~6月の報酬の平均額と、前年7月~その年の6月の報酬の平均額に開き (それぞれの標準報酬月額に2等級以上の差)があり、例年その状態が見込まれるとき。など。

(4)標準報酬月額の有効期間
①資格取得時決定 
 資格取得が、
 ・1月~5月なら、その年の8月まで。
 ・6月~12月なら、翌年の8月まで。
②定時決定 9月~翌年8月まで。
③随時改定
 改定月 (固定給の変動が始まって4か月め)が、
 ・1月~6月なら、その年の8月まで。
 ・7月~12月なら、翌年の8月まで。
④産前産後休業等終了時改定・育児休業等終了時改定
 改定月 (職場復帰(休業等終了の翌日)の月から4か月め)が、
 ・1月~5月なら、その年の8月まで。
 ・6月~12月なら、翌年の8月まで。
「8月まで」は、知っておいてください。

(5)3歳に満たない子を養育する被保険者等の特例
 3歳になるまでの子を養育している (またはしていた)被保険者(被保険者だった者も含む)の標準報酬月額 (A)は、時短勤務や休業などもあり、子育てを開始する前の標準報酬月額 (B)よりも少なくなることが多いです。
 そうなると、将来の年金などの給付額が少なくなることが考えられます。
 そのため、子育て支援の一環として、実施機関(日本年金機構や各共済組合)に申出ることによって、
子育ての開始月~職場復帰日 (休業終了の翌日)の前月までの標準報酬月額について、
保険料については、(A)の標準報酬月額 (安い方)をもとに、
年金などの給付額については、(B)の標準報酬月額 (高い方)をもとにすることができます。
(※第1号・第4号厚生年金被保険者 (民間・私学教職員)は、事業所経由で申出ればよい)

 なお、休業終了するのは、
・実際に終了したとき、
・対象の子が3歳になった (誕生日の前日になった)とき、
・別の養育する子について、産休や育休を開始したとき、などです。

今回はここまでにします。

次回は、標準賞与月額です。

お読みいただきありがとうございました。

※前回の記事 厚生年金009

コメント

タイトルとURLをコピーしました