厚生年金009 標準報酬月額②報酬月額

 標準報酬月額は、厚生年金保険の保険料や年金などの給付額の算定に使われます。
 厚生年金保険の保険料や年金などの給付額は、それぞれの被保険者の受け取った報酬によって決まりますが、それぞれの報酬額を当てはめると、事務処理が複雑で膨大なものになってしまいます。事務処理の正確と迅速を図るため、報酬を32等級に区分しています。各等級の額をもとに、保険料や年金などの給付額を算出しています。この各等級の額を、標準報酬月額といいます
 そして、各等級の標準報酬月額を決めるもとになる報酬額を、報酬月額といいます。
 例えば「報酬月額29万円~31万円なら、標準報酬月額は19等級、30万円」といった感じです。

 報酬月額の決定のしかたは、標準報酬月額の決定変更の時期や方法によって異なります。
 以下、標準報酬月額の決定変更の方法を書いていきます。

(1)資格取得時決定
資格を取得したときの、標準報酬月額の決定の方法です。
 適用事業所への入社時、適用事業所になったとき、など。
報酬月額は、
 ⓐ(月給や週給など)
  資格取得日現在の報酬額 ÷ その期間の日数(31日,7日など) × 30 。
  割増賃金(時間外・休日・深夜手当)は含みません
  例:4月入社、月給20万円 ⇒ 20万円 ÷ 30日 × 30 =報酬月額20万円。
 ⓑ(日給、時間給、出来高払い、請負など)
  資格取得の前月で、その事業所(またはその地方)で、
  同様の業種、同様の報酬を受けた被保険者の報酬額の平均額。

(2)定時決定
毎年7月に行う決定です。
報酬月額は、
 4・5・6月の3か月間の報酬の総額の月平均です。
 割増賃金を含みます
 例:4月29万・5月31万・6月30万なら、29万+31万+30万/3月=30万円。
 ただし、報酬支払基礎日数が17日未満の月は、カウントされません。
 報酬支払基礎日数とは「その月の日数 - 在籍していない日数や休業等した日数」
 例:4月に20日休業してたため、報酬支払基礎日数が10日だった場合。
   4月はカウントされず、31万+30万/2月=30.5万円。

(3)随時改定
固定的賃金(基本給、割増賃金をのぞく各種手当)に変動があり、
 変動して3か月の報酬額の総額(割増賃金を含む) ÷ 3が、今までの報酬月額と2等級以上の差が生じたとき。
報酬月額は、その3か月の翌月から改定されます。
 例:標準報酬月額が19等級、30万円の方の基本給が上がり、
   報酬額が、10月35万・11月37万・12月36万円になったとき。
   報酬月額は、35万+37万+36万/3月=36万円になり、
   標準報酬月額は22等級になり。3等級上がります。
   1月から、標準報酬月額が改定されます。
 ただし、対象の3か月は、報酬支払基礎日数が必ず17日以上あることが必要です。
 1か月でも17日未満の月があると、随時改定はありません。

(4)育児休業等終了時改定・産前産後休業等終了時改定
①産休や育休などを終了して職場復帰した際、時短勤務などで報酬が変化することに対応して行われる改定。
報酬月額は、
 職場復帰した月から3か月の報酬額(割増賃金を含む) ÷ 月数。
 1等級でも変化したら、その3か月の翌月から標準報酬月額が改定
 報酬支払基礎日数が17日未満の月は、カウントされません((2)定時決定と同じ)。

今回はここまでにします。
次回も、標準報酬月額について書いていきます。

最後に、標準報酬月額の表を貼っておきます。

お読みいただきありがとうございました。


 
 

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