厚生年金008 標準報酬月額①あらまし、報酬の範囲

(1)「標準報酬月額」というものについて、しばらく書いていきます。厚生年金保険において、保険料や年金などの給付額の計算に使われる、とても重要な数字ですので、知っておいてください。
(※「標準賞与額」というものも、保険料や年金などの給付額の計算に使われ、賞与の支給時に計算されます。後日書きます)

(2)厚生年金保険において、保険料や年金などの給付額は、被保険者の報酬額などを基準に算定されます。しかし、実際の報酬額などをそのまま算定に使用することは、事務処理が複雑で膨大な労力を要します。そこで、正確性と迅速性のために、標準報酬制というものを採用しています。
 標準報酬制は、一言でいうと「報酬額を、等級に区分する」というものです。
「報酬」から、「報酬月額」を算出して、
・報酬月額を(等級に区分した)標準報酬月額表に当てはめて、
それぞれの方の「標準報酬月額」が決まります。
 その「標準報酬月額」をもとに、保険料や年金などの給付額が決定
されます。

(3)標準報酬月額は、以下のときに決定・変更されます。
適用事業所に入社時など(「資格取得時決定」)
②毎年7月(「定時決定」)
③報酬の固定部分に大きな変動があったとき(「随時改定」)
④産前産後休業を終了し、職場に復帰するとき(「産前産後休業等終了時改定」)
⑤育児休業等を終了し、職場に復帰するとき(「育児休業等終了時改定」)
⑥その他、保険者(政府)が算定するもの(「保険者算定」)

 なお、標準報酬制は、健康保険でも適用されます。
 厚生年金保険と健康保険は、被保険者がほぼ一致するため、同時に資格の取得や標準報酬月額の決定変更などの手続きをします

 ただし、標準報酬月額の等級の区分 (上限) が少し異なります。次回書きます。

(4)「報酬」の範囲
 標準報酬月額の基礎となる「報酬」は、
「(その名称を問わず) 労働者が労働の対償として受けるすべてのもの」を指します。
報酬となるもの
 ・基本給
 ・能力給
 ・役職手当
 ・勤務手当
 ・通勤手当
 ・住宅手当
 ・家族手当
 ・時間外・休日・深夜手当(※入社時の資格取得時決定では除かれます)
②報酬とならないもの
 ・祝い金や見舞金
 ・職務で支給されるもの(制服など)
 ・解雇予告手当
 ・臨時に支払われるもの
 ・3か月を超える期間ごとに支払われる「賞与」(※標準賞与額として扱われる)

※食事提供や住宅供与は、報酬になるときとならないときがあります。

今回はここまでにします。
厚生年金保険の保険料や年金などの給付額の算定には、報酬額をもとにした、標準報酬月額が用いられること。
・健康保険にも、標準報酬月額が用いられること。
・報酬の範囲。含まれないものを覚えましょう。

を知っておいてください。

次回は、標準報酬月額を続けます。

お読みいただきありがとうございました。

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