厚生年金002 適用事業所

 厚生年金保険の加入者を、被保険者といいます。
 具体的には「厚生年金保険の適用事業所に使用される70歳未満の方」です。
 厚生年金保険は、サラリーマンや公務員などを対象にするものなので、事業所単位で加入します。よって「適用事業所」について明らかにする必要があります。

(1)適用事業所とは、厚生年金保険が適用される事業所、船舶をいいます。
 厚生年金保険に強制加入の強制適用事業所と、任意加入の任意適用事業所があります。

(2)強制適用事業所
 ①法人、国、地方公共団体。常時従業員が1人でもいれば該当。
 ②適用業種に従事する個人事業所で、常時5人以上の従業員を使用するもの
 ③船舶所有者に使用される船員が乗りこむ、船舶 (5トン以上の船舶、30トン以上の漁船)
 ※適用業種とは、非適用事業所以外の業種です (大半の業種は適用業種)。
 ※非適用業種を覚えましょう。
  ・農林水産
  ・サービス業(接客、娯楽、理美容)
  ・自由業
。※ただし、いわゆる「士業」は適用業種。最後に書きます。
  ・宗教。

(3)任意適用事業所
 ①適用業種に従事する、常時5人未満の従業員を使用する個人事業所
 ②非適用業種(上記(2)③※)に従事する個人事業所

 加入は、事業主の意思+被保険者になる者の1/2 以上の同意。
 脱退は、事業主の意思+被保険者の3/4 以上の同意。
 あくまで加入・脱退を決定するのは事業主で、従業員が希望しているだけでは、加入・脱退できません。

※まとめ
 ・法人・国・地方公共団体 すべて強制。
 ・個人事業所で適用業種 5人以上は強制。4人以下は任意。
 ・個人事業所で非適用業種 すべて任意。

 ・船舶 5トン以上の船舶、30トン以上の漁船は強制

(4)適用事業所の一括 
 厚生年金保険や健康保険は、事業所単位 (本店・支店・営業所・工場など)で適用されますが、2つ以上の適用事業所について、事業主が同一なら、厚生労働大臣の承認を受けて、1つの適用事業所とすることができます。
 人事、労務管理、賃金計算が集中管理されている企業等の事務処理の利便性を考慮したものです。
 この場合、被保険者が転勤で他の事業所に勤務することになっても、資格の加入・脱退の取扱いがなく、事務処理上、便利です。
 なお、船舶は、所有者が同一なら、当然に一括されます。厚生労働大臣の承認は不要です。

(5)従業員が減り、強制適用事業所でなくなった場合は、直ちに適用事業所でなくなるわけではなく、任意適用事業所になったとみなし、事業主が取消の手続きをしない限り、引き続き、厚生年金保険の適用事業所です。

今回はここまでにします。
次回は、厚生年金保険の被保険者についてです。

※士業(弁護士・税理士・司法書士・社会保険労務士・弁理士・土地家屋調査士・公証人・海事代理士)は、かつては非適用業種でしたが、令和4年10月から適用業種になり、常時5人以上の従業員を使用する個人事業所は、強制適用事業所になります。

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